東雲(しののめ)です。
皆さん、あの新型コロナウイルス感染症についてどう思いますか?
昨年春ぐらいまでは連日感染者数がTV報道されてましたね。
数年にもわたるコロナ施策によって、だいぶ生活ひいては人生が乱された人って多いんじゃないのかなと思います。
私だってそうです。
昨年5月に感染症法上の扱いが2類相当から5類に変更されたことで、従来のインフルエンザと同格となった現在、
皆の生活がもとに戻りつつあり、「密」をやたら回避する施策が緩和されてきました。
そうなると人間というものは忘れるもので、今やマスクもソーシャルディスタンスも形骸化してしまいました。
もはやコロナを忘れたい…って気持ちは重々理解できます。
だけど、べつにウイルスそのものが消失したわけじゃありません。
ウイルスも生存戦略の上で変異を繰り返しているのです。
新たな変異株がでてきて、いつだって奴らは”新型”なのです。
現在、患者さんはけっこう多いです。
熊本県感染症情報 によると6月下旬には新型コロナウイルス感染症の患者さんの週当たりの人数が589名から977名と著しく増加しているそうです。
当院も外来にて 有熱患者対応 をやっていますけど、7月に入ってからは連日数名の受診があって抗原検査の9割がたはコロナ陽性者ですね。
ほとんどは単なる風邪症状みたいで重症者が少ないように感じます。
でも、そもそも当院に受診するくらいの方は軽症であることがほとんどですから(はなから重症な人は救急車を呼んで高次医療機関に搬送されるはず)。
こりゃ、8月4日(日)の休日当番医が大変になりそうだ‥と今すでに戦々恐々してます。
※休日当番医に関する情報は後日詳細を発信いたします。
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「またあの、コロナ禍の悲惨な毎日が始まるのか‥?」と不安に感じる人もいるかもしれません。
ただ、おそらく国はもう以前のようなコロナ施策はやらないと思います。
コロナ施策による数年間は社会活動が大きく制限し、結果的に経済的損失は何十兆円にもなったそうなのです。
改めてそうした施策をとると今度こそ国家として致死的になる可能性があります。
また、感染症法で5類に引き下げられた以上、それを改めて戻すなんて国民感情が許せないでしょうし、
皆がコロナでつらかったあの日々に戻れと言われたら嫌でしょう。
コロナウイルスだけじゃなく、世の中には様々な微生物がいるのは当然です。
その中で人に害をなす病原体もあって、我々医療従事者はそれとの戦いをしているわけですが、
この戦いに終わりなんてないです。
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「ポストコロナ」というワードはコロナ禍中にも言われてましたけど、今まさに「ポストコロナ」です。
コロナに限らず急病をきたす感染症には、過度に不安を感じたり、逆に無防備で構えたりせずに、適度に恐れるという意識を持つべきでしょう。
それでは、また。